10/31/2016

シュロ

マルカフェの文藝部が年に一回発行している総合文藝誌「棕櫚」の第5号が11月に発売します。今回は文藝部と美術部の初のコラボ!、ということで、特集は「挿絵と物語」。
僕も石川友助さんの小説「スパイス」に挿絵で参加させて頂き、さらに調子にのってアメリカでの生活から去年の日本での個展に至るまでの話を載せて頂きました。


去年の個展が終わったころから、ちゃんと言葉にしたいのにどうしてもうまくまとまらずにもやもやしていたものがあって、これはいい機会を頂いたとはじめは気楽に思ってたんだけど、でもいざ書き始めようとすると、初めての緊張はあるし、どんな形であれ本になるという重圧はあるし、何よりも考えが支離滅裂すぎてなかなかまとまらず、なかば諦めかけていて、そこで、初めてなのだし、重い話は置いといて、まずは自己紹介をするような気持ちで書こうと、少し力を抜いて書いてみたら、なんとか一応まとめることができました。あいかわらず廻りくどい言い回しは多いけれど、まぁ自分らしいと受け入れられる程度になったかな。


なかの真実さん作画の表紙も秀逸で、美術部作の挿絵も実に素晴らしいです。参加作家さんの小説を読むのもとても楽しみ。自分の作品を通して、自分が素敵だと思う人たちが作るものに繋がって、また逆に自分の元に繋がってくれることも嬉しい。なんだかこうやって、時間や縁の流れそのものになれるような感覚は素敵だなぁと思うわけです。


棕櫚について詳しくはマルカフェさんのブログにて

ちなみに上の絵は僕の描いた挿絵のラフスケッチ。下の絵はなかのさんの描いた表紙。



10/07/2016

アリとキリギリスの話



ある日、神様に地球の破滅を頼まれた悪魔が
この世界にやって来た。
何も知らずにせっせと働くアリに

「ねぇ、明日世界は燃え尽きてしまうから、
キリギリスのように最後くらい気楽に過ごしなよ」

と、教えてあげた。
次の日、すっかり燃え尽きてしまった世界の果てで、
懲りずにぴょんぴょん
飛び跳ねてばかりいるキリギリスがいたので

「ねえ、明日世界は凍りついてしまうから、
アリを見習ってちょっとは蓄えてみたら。」

と、言った。そしたら、

「アリはせっせと働いてる時に、
キリギリスはぴょんぴょん飛び跳ねてる時に、
一番幸せを感じるように作ったんだよ。」

と、神様に怒られた。



最近たくさん文章を書いていて、ふと思いついた話。


10/02/2016

Figure Drawing #60


またまた下丸子のクロッキー会に参加してきました。
綺麗なモデルさんでポーズもいきいきとしててクリエィティブで面白かった。今日は午前中だけと思って行ったので、午後も参加したくなってしまったけど、後ろ髪引かれながらも撤退。
ちゃんと描こうと思いすぎると面白くない線になるし、気を抜きすぎると雑すぎて何も掴めなくなってしまうし、繰り返すしかないとはわかっていても、もどかしいものです。
今朝はなんだかとても疲れていて、行こうかどうかちょっと迷ったりもしたけれど、やっぱり行ってよかったな。秋晴れの中、心地よい午後の時間を過ごせました。