マルカフェ美術部第5回目は、Yuを招待して頂いての企画: 言葉と切り絵。
残念ながら当日体調不良でYuは欠席だったけれど、なんとか引き継いで無事終えることができた。緊張してうまく喋れなかったと思うんだけど(ポートフォリオをまわしたけど、アーティストのこととかあまりちゃんと説明できなかった気がする)、まわりのありがたいフォローもあって、ザックリとした説明でも、皆あっという間に創作ゾーンに入り込んでいて、むしろ、自分のに取り掛かろうと思ったら あれ?何も思い浮かばない と思って焦った。
あらかじめ用意した名詞、動詞、形容詞、副詞の4種類の言葉から無作為に一つずつ、計4つの言葉から2つ以上を組み合わせて、それを原点に、切り絵(基本的にはその場で描くことをしなければなんでもあり)で表現する。自分の選んだ言葉は: とがった、ぐるぐる、つなぐ、花。
ものを作る時、しゃべる時にどんな言葉を使うかを選んで喋るのと同じように、ガサゴソと自分の持っているvisual languageのひきだしを探る。それは絵を描く時は、線であったり、点であったり、塗りつぶし方による質感だったり、色だったり、それを無限に組み合わせながら、こう表現したい時にこうするとこんな見え方をしたことがあるとか、たまたま出来た気に入った組み合わせとか、今までに蓄積された経験や体験を意識と無意識を行ったり来たりしながら、頭ん中と体ん中を探りながら作っていく。今回、紙をチョキチョキ切り始めて、ひきだしを開けてみたら、ほとんど何にも入っていない事にまずとにかく焦る。こんな時は、英語が喋れなかった時に周りの言葉をとにかく真似てみたり、日本に帰ってきて社会人の喋り方や書き方を真似たように、とりあえず真似るしかないと、ひっそり周りを観察。あとは体を動かしているうちに、赤ん坊が周りの言葉を真似しながら少しずつ自分の言いたいことを喋るように、やれること、やりたいことが少しだけ見えてきて、また絵を描くときと共通に使える言葉を発見したりもして(紙を重ねていく作業はPhotoshop のレイヤーに似ている)なんとか形にすることが出来た。ふぅ。
こうやって自分に不慣れなことをして体を動かすと、初めは焦るし、緊張するけれど、次第に新しい扉が開く感じがして気持ちがいい。美術部ではなるべく積極的にそういう経験をしていきたいと思っているのだけど、こういうのって周りに共感・共鳴できる人がいてくれるだけで、一人では出来ない発見もあるし、とても心強くありがたい。実に愉快で至福の豊かな時間を頂いていると思う。
そうそう、おかげさまでYuもすっかり良くなってきました。ご心配おかけしました。
おまけ: 切ってる途中で出来たパーツで結局使わなかったものがあったのだけど、家で道具を片付けていた時にふと見たら、うまい具合に重なっていて、あ、これでいいじゃんと思って写真に撮ったら下のようになった。ぐるぐるつなぐ花。
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