12/28/2021

やすみをやすめない

 

年末年始で2週間の休みを頂いた。といっても、家のことだとか、個人的なプロジェクトだとか、何かと動いてしまう。何もしないで休むのはあまり得意じゃない。仕事が始まったときにより気持ち良く働ける環境にしておきたい。根っからの貧乏性なのだと思う。そもそも仕事をそんなに長い間休みたいかと言われるとそういうわけでもない。仕事は好きだ。ただ仕事以外にもやっておきたいことはいつもあって、仕事が忙しくなってしまうとそれ以外が滞ってしまって、日常の流れが気持ち悪いので、休みの間にその辺りを整えて気持ち良く過ごせるようにしたい。見方によってはエンドレスに働いていて気が滅入るように思うかもしれないが、エンドレスに働けるような環境こそを求めているのかもしれない。大事なことが多過ぎて流石にエンドレスに働き続けるわけにはいかないけれど、仕事も家のこともクライミングもゲームも睡眠も食事も読書もぜーんぶがバランスよく回すためには、1日24時間とか1週間7日では全然足りない。

11/30/2021

はたらくおとこ

 


11月はよく働いた。

別々で受けていた仕事が納期変更の連鎖でぴったり合わさってしまい、しかもそのうちの一つは年に一度来るか来ないかの大仕事。思い入れが強く、物理的にも大きくて、それだけで1ヶ月はかかる。適当にやってても進まないどころか、しっかり自分と向き合って、奥の方からどろんと何かを引きずり出さなくちゃ完成しないような作品だ。

こんな時に限ってやりたいと思う仕事が次々にやってきて、気持ちを揺らす。申し訳ないけれどほとんどの仕事はお断りし、なんとか最低限に整えて挑むことにした。

納期に間に合うのか、ずっと不安だった。いつも自分に描けるのかという不安はあるけれど、短い時間で答えが出るか、もしくは納得するまでの時間の猶予がある。しかし今回は期間が長いのに、時間がなくて失敗が許されない。特に寝る前に不安の波が押し寄せてきて、その度に自分は大丈夫とおまじないのように言い聞かせてやっとの思いで眠りにつくような日々だった。なんとなくの完成イメージはあっても、いつも描いていく中で、より良い方へ、もしくは思いも寄らない組み合わせを発見したりして、なんとかイメージを固めていくので、こうすれば終わるという設計工程が自分の中ではとてもぼんやりしてる。それゆえの良さもあると思ってそうしているのだけど、途中に壁が3つくらいあって、2つの壁を超えたくらいでやっと少し安心できる。今回は2つ目の壁を超えても時間的に間に合うのかという不安が拭いきれなかった。

本当に完成してよかった。

10/24/2021

インクトーバー2021


 

今年もやってます。インクトーバー。

https://www.instagram.com/kazutabu/

インクトーバーとして、1日おきに題材を考えていると、自分の興味の範囲の狭さに改めて直面させられる。同じところをぐるぐるしている。少しでも輪を外へ押し広げようと頑張るが、気づくとぎゅーっと小さくなってくる。子供の頃、若い頃は、外への興味はもっと無限に感じられたし(実際は違ったかもしれないが)遊び心もあって、もっと軽やかに心が世界を行き来していたようにも思う。いや、気のせいか。自分のことばかりもっと考えていたかもしれない。とにかく、そのせいでいろいろ苦労することもあるのだけど、ちょっとでも外の世界に出て、思ってもいなかった繋がりに気づくと心が、ほわっとなる。スケッチはそんなふうに心を自由に柔らかく保つためのいわば頭と心の柔軟体操なのだ。


ところで、中学生の姪っ子の学校の課題で、最近自分の生きがいについてインタビューを受けたのだけど、スケッチについて答えた。仕事でもないし、趣味でもない。エクササイズ感は多少あるけれど、どちらかというと瞑想に近い。続けることで見えてくるものもあるし、忙しい時にこそやるとリラックスできたりする。時間の流れを最も自分のペースに近づけられる感じ。もしくは時間の流れを自然な形で受け入れられるというか。今となれば生きがいになっているなぁと思った。






9/30/2021

月末と欲

 

9月が終わる。10月は忙しくなりそうな予感。

って先月の終わりも思ってた。でも意外とそうでもなかったり。

ありがたいことだと思うけど、仕事がない状態より、仕事がありすぎる状態の方をいつも警戒してる。でも、それはいつも仕事があるからというより、仕事がなくたっていつも何かしらしたいことがあるから困ることはないけど、仕事がありすぎて、自分のしたいようにできなくなることの方が自分にとってはストレスになるということを知っているから。

そして、スケジュールがいっぱいで仕事を断らなければならないのも、それなりにエネルギーを使う。いや、かなり使う。


そろそろ人を雇って規模を拡大することも考えた方がいいんだろうか。でも、そのマネージメントに力や時間を使いたくないんだよなぁ。描くという時間をちょうど良く振り分けられたらそれでいいんだけどなぁ。


仕事にかかわらず、いろんな自分の欲をとにかくちょうど良く振り分けたいという欲がとても強い。そして、それにはとても強い集中力を要するような気もするし、なんとなく流れに任せて余計な欲を捨てたら、それこそがちょうど良い状態な気もする。


9/02/2021

ポストサマー

 


8月は書きそびれた。

気がつけば暑い夏はもう終わったようだ。


7/23/2021

青空


 夏。


キラキラしている外を見ていると外に飛び出したくてソワソワする時がある。

子供の頃の体験なんかが影響してたりするんだろうか。

しかし、子供の頃、夏をそんなに楽しみにしていた記憶は特にない気がする。夏休みの雰囲気は好きだったと思うけど。

20代と30代、カリフォルニアにいる時は、それこそいつも夏みたいなところだったし。学生の頃は夏は夏で授業をとっていたか、バイトばかりしていた。就職している頃は夏や秋に長い有給をとって旅行していたな。フリーになってからは世間の休みは混んでいるので人混みを避けることばかり考えている。

クーラーの効いた室内から輝く外の世界を見ているからこそ思うのかもしれない。ずっと家にいると悶々とするのに、一回外に出て、疲れてから涼しい部屋に帰ってきて休むと、同じ空間なのに爽快感がある。ずっとそこにいればいいものを、何もないのにあえてぐるっと回ってきて何かやったような気になって勝手に満足している。


暑そうな外を見て憂鬱にしかならない人もいるだろうし、実際自分も雨が降っていたりするとそれはそれで安心したりもする。



6/28/2021

スケジュール

 

スケジューリングが難しい。仕事がいっぱいになり過ぎて絵の鮮度が落ちてしまうのは嫌だし、やりたいと思った仕事が来た時に時間に空きがないのも悔しい。クライアントからのお願いを無下に断りたくない時もある。家族のための時間も欲しいし、クライミングやら鍼治療やら、のんびりスケッチだってしたい。適度に仕事は断れるようにしておきたいと常々思っているけれど、それはそれでエネルギーを使うので、贅沢な話だとは思うけれど、都合よくちょうど良いバランスで仕事がきてくれたらいいのに。(ほんと贅沢な話)欲張りすぎなのかなぁ。



5/27/2021

ホコウ

 

梅雨。雨は嫌いじゃない。カリフォルニアに15年近く住んでたからかもしれない。頭をこらせばなんか良いアイデアが降ってきそうな予感がする。

さて、4歳になったつくるさん。先月ぐらいから数秒間支えなしで立つようになり、最近ついに2、3歩、調子の良い時は10歩近く歩くようになった。こちらの喜びに呼応してはしゃぐので、派手に転ぶ。身長約95cm4歳児の初歩行からの転び方はダイナミックで手首でも痛めないかしらんと見ているこっちがおろおろする。

今思えば、2歳になったすぐ後に座れるようになり、3歳になった後にハイハイをするようになり、4歳で歩き始めた。誕生日の後にできることが増えるので、こちらとしても区切りがよく覚えやすい。

まずはトコトコしっかり歩けるように今年度は頑張っていただきたい。


4/13/2021

ニチベイ

 

友人と話していて、アメリカから日本に戻ってきて7年、イラストレーターという仕事をする上で、日本とアメリカ、どちらの方が住みやすいのかと聞かれた。アメリカは自由な国だから、自由という印象の強いイラストレーターという仕事はアメリカの方がやりやすいんじゃないかと思っていたと、その友人は言う。

その場では、今のところ日本かなと答えた。今でもアメリカからの仕事も受けていると前置きした上で、実際に日本に帰ってきてからの方が大きな仕事ができているし、住む上で日本の方が医療保険とか治安とか楽な部分も多いという話をしたのだけれど、それについてその後も頭の中で勝手にぐるぐると考えてしまったので、少し書き出してみた。

これはあくまで結果論で、こんな算段が元からあったわけではないが、アーティストというマーケットで自分を売り込むに当たって、日本の方が自分が目立ちやすいという側面はある。アメリカには自分と同じように芸術で成功したいという人が世界中から集まってくるので、日本生まれは一つの武器にはなるが、それだけで自分を目立たせるのは難しい。もっと強烈な才能があればどちらにいてももっと活躍できると思うが、自分程度の才能だと簡単に埋もれてしまう。しかし、日本では、自分みたいにアメリカでアートの教育を受けて、アメリカ仕込みの価値観を持って仕事をするイラストレーターはまだまだ珍しい方なので、それだけで目立つ。目立てば、そこに仕事のチャンスがあり、来た仕事に対してちゃんと対応することができていれば、次に繋がる。日本には海外への憧れというか、西洋というだけでいいものと思いがちなところもある。例えば、芸能人の渡辺直美は実際に才能にあふれてると思うが、アメリカと日本ではその目立ち方にかなり差があると思う。日本だと海外で活躍する日本人ということで、それだけでかなり目立つし、本質である才能の良し悪しよりも、その状態だけを憧れられる。堂々としてアメリカ仕込みな態度で仕事をすれば、それだけでまかり通ったりするのだ。あんまりそんなふうには仕事はしてないけど。

生活面でいうと、自分は日本人だから日本に住むのが楽。アメリカに住むならアメリカ人の方が楽。と、最近は思っている。医療保険とか安全とか気候とか、比べればそれぞれに良し悪しはあるけれど、それはどちらかの方が優れているからどちらかを選ぶというほどではない。他人を気にしない個人の好きなようにやるアメリカの社会は気楽で好きだけれど、日本人の集団性で保たれる秩序は時に堅苦しいが安全でホッとする。日本は日本人が作った国だから基本的には日本人のために機能するようにできているし、アメリカはアメリカ人が作った国だからアメリカ人のために機能するようにできている。外国人が異国で住むためには許可がいるし、その許可された立場を守り続けなければならない。無条件に受け入れらるわけではないのだ。マイノリティーで外国人という立場は、マッチョな精神で居続けなければ、ふとした時にどっと疲れるのだ。それに国の情勢が大きく揺れる昨今で、選挙権がなく、自分の住む社会の決め事に原則的には自分は関係ない、関与することができないという立場は、住んでいてあまり心地よくない、あくまで個人的に。だから次にアメリカに長く住むときは、永住権ではなく日本国籍を捨ててでもアメリカの市民権を取って住みたいと最近は考える。余談だが、日本人はどこで生まれても日本人から生まれた人が日本人。アメリカ人はは誰でもアメリカで生まれた人がアメリカ人。という根本的な成り立ちの違いは面白い。

と、色々言っても、つまるところ、自分は良い絵が描ければ満足だし、描けなければ不満なので、どちらにいても満足できるかどうかは自分次第である。


3/31/2021

ネンドマツ

 

3月が終わり、新しい年度が始まる。

仕事的にはこのタイミングで変わることは何もないけれど、子供の通う施設などはここが一つの区切りになる。幼稚園でいうところの年少の学年になる。

療育センターの通園は2年目になり、週1回から週3回に増える。幼稚園はつくるくんの身体の成長の様子をみながら決めて行けたらいいなぁと思う。

まずは歩けるようになること。ここまで来たら焦らずゆっくり、文字通り一歩ずつでもしっかりと歩めるようになってくれたら嬉しいなぁ。親の気持ちとしてはどうしてもやっぱり早く歩いて欲しいって思っちゃう時はあるけど。だって抱っこするの重いんだもの。

2/21/2021

ショウメイシャシン

 

急遽必要になった息子の証明写真をiPhoneでパッと撮ったら思いのほか少年になっていた。


1/08/2021

OX

 


あけましておめでとうございます。

あまり難しい事を考えず、抽象画を描くように身体を動かしたくて、まず土台の線画を描いて、あとはガシガシ色を重ねてこのウシを描きました。

2021年もしばらくは引き続きこんな世の中になりそうですし、あまり計画に固執せず、気持ちが変われば少し前の自分を塗り潰すことも時には恐れず、でも、何か一本突き抜ける柱のようなものを、年の終わりに少しでも感じることができればいいなぁと思います。

久々にクロッキーを描きに行きたいなぁ。

今年もよろしく。XOXO