父の日ですね。
愛する野菜を見つめる少し疲れた顔。
日本に帰ってきた大事な理由の一つに家族との距離感がある。
自分と妻の家族を知ることは自分と相手とその関係を知るのにとても大きな手助けになる。その距離感はそれぞれの時代や環境に合った距離があると思うし、家族と呼ばれる存在のあり方もそれぞれあると思う。飛行機で12時間ぐらいかけて数年に1度くらい会えるのが丁度いい人もいれば、毎日会って確かめたいことがあるかもしれない。
16歳で寮生活を始め、19歳でアメリカに渡ってしまった僕は、自分のことで精一杯で30歳も半ばを過ぎてやっと自分の家族に正面から目を向けられるようになった。毎日10時間10日間も瞑想をしに行った時も、家族のことに一瞬でも想いが至ったのは全てが終わって何気なく歩いている時にふと、あ、そういえば、と思うだけだった。
自分の存在をまるっと受けれてしまった時、それまで大嫌いだった父も一緒に全部飲み込んでしまったような不思議な感覚があって、憎悪は跡形もなく消えて、これまで積み上げてきた自分の歪んだ傾向と習慣と、向き合うべき現実だけ残ってた。
帰国して2年半。父親は変わらず元気そうに畑仕事に精を出している。自分も相変わらず自分のことに大忙しで、日々の大半は家族のことなど忘れて、同じ日本に住んでいても、自分の家族に会うのは年に2回もあればいいほうだ。
それでも、この2年半で、ずいぶん多くのことを自分や妻の家族に教えてもらえたように思う。
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